生きてるだけで丸儲け
きょうは古い友人の三回忌の法要であった。
年下の友人であったから、急死したときは大いに驚いたし、
ご遺族の衝撃、悲しみもたいへんなものであったが。
あれから2年。
誰でも口にする言葉だけれども、
過ぎてしまえば、あっという間のことだ。
故人の同級生たちが集まり、
お寺で焼香し、墓参し、宴会場へ移る。
故人の写真を前に献杯し、おいしい料理をいただくうち、
故人をめぐる思い出話で盛り上がる。
こういってはナンだけれども、
じつに楽しい三回忌であった。
ヘンかね?
いい供養にもなったと思うが。
ところで、しかし。
こういう席で必ず出るのが、
「じつは○○も死んだ」
という訃報の情報交換である。
「えっ! 知らなかった。いつだよ?」
ということになる。
自分が知らなかった訃報が2件もあった。
ひとりは、学生のとき同じアパートに住んでいたこともあるやつで、いったん都内の私立大学に入ったものの一念発起、群馬大の教育学部へ入りなおし、美術の教員になった。
一昨年亡くなったという。
もうひとりは、高校のとき文化祭実行委員長だった男で、体の大きい豪傑であった。
シャイなところもある素朴な人柄で、文武両道に秀で、バスケやラグビーで活躍し学業成績も優秀。
たしか早稲田の商学部へ軽く進んだが飽き足らず、医大に入りなおし研究医になった。
国立の医大の解剖学教授になったが、昨夏亡くなったという。
昔、一緒に酒を飲みに出かけたことがあった。
ふだん飲み屋遊びをするようなやつではない。
焼酎を飲んですっかり陽気になり、
「きょうは楽しい。愉快だ~!!」と気持ちよく叫んでは
手に持った焼酎のグラスを受け皿に叩きつけて割ってしまう。
体は大きいし腕力は強い。
豪快なグラス叩きつけを何度か繰り返し、店には迷惑をかけてしまった。
そのあと夜の吾妻公園へ行き、大声を出して近所の人に怒られた。
十数年前の正月、遠距離電話で話したことがあったが、それきりになってしまった。
こちらとしては若いときのままの骨太の大男のイメージでいた。
しかし近年を知る人によると、すっかり細身になり、穏やかな教授ぶりだったという。
50歳を過ぎたらオマケの人生と思えと言った人がいた。
妥当な考え方かもしれない。
こんな訃報が、いよいよ増えていくことだろう。
それにしても。
きょうの法要の料理はおいしかった。
「先附」の丸茄子の揚げ煮もおいしかった。
「蒸物」のチーズの茶碗蒸しもおいしかった。
「造り」の刺身もおいしかった。
「台物」の上州豚のセイロ蒸しもおいしかった。
酢の物も揚物も、
もちろん鰻丼もおいしゅうございました。
なんだか円谷幸吉の遺書みたいになってしまったが。
ひさびさの(本物の)ビールも、日本酒もおいしかった。
明石家さんまの言葉じゃないけど、
生きてるだけで丸儲け。
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