歳末の渋谷、そして日本橋三越
クリスマスイブの日に東京まち歩き。
ブラなんとか、です。
渋谷駅ハチ公前。ものすごい人の数。
ホームレスの男性が路上で冷たくなって見つかったようで、
いきなり、そのご遺体を回収しているところに出くわしました。
回収作業をしていたのは都の職員のかたでしょうか、区の職員のかたでしょうか。
あの銀色というかネズ色の袋にご遺体を横たえて納め、ジッパーを手際よく閉めます。
ホームレスのかたの遺品と思しき荷物、カバンや包みを袋に入れて持って行きます。
しかし。
その周囲では、イブに待ち合わせたカップル、若者、家族連れが笑顔で歩いて行きます。
なにごともないように。
確かに、10㍍か20㍍離れたら、その先で何が起きているか分からないような人ごみ。
イナカの駅前で人が死んでいたら大騒ぎですよ。
さすが大都会。
すぐに銀座線に乗って日本橋・三越へ。
日本橋のこの麒麟は、東野圭吾『麒麟の翼』の麒麟であろうか。
ふだんは三越に何の用もありません。
今回は日本橋三越本店・本館7階催物会場で催されていた
第52回2011年報道写真展(東京写真記者協会主催)を見る用があったのです。
年末恒例。会期は12月16日から25日まで。
どうしたって、今年は大震災。
グランプリの東京写真記者協会賞を受賞した作品は、あまりにも有名になりました。
読売新聞東京本社写真部の立石紀和記者が撮った組写真「ままへ」。
会場入り口に掲示されていました。
http://tokyoshakyo.org/results/
http://photo.sankei.jp.msn.com/essay/data/2011/12/1201photo/
両親と妹を津波で奪われた4歳の女の子の寝顔。
覚えたばかりのひらがなで、ノートに「ままへ」の手紙を書きます。
……………………
ままへ。
いきてるといいね
おげんきですか
……………………
自分で書いた「か」の字が気に入らなかったのか、「か」の字を×で消して、
その隣に新しく「か」の字を書き直したところで疲れてしまったのか、
ノートに突っ伏して眠ってしまった。
そのときの事情については、立石記者本人が東京写真記者協会のウェブサイト「この一枚」のページに記しています。
http://tokyoshakyo.org/ichimai/
ところで。
ワタシの偏見でしょうか。
この年の瀬に、三越本店の高級品を売っている各フロアを見ますと、
やはり、リッチというか、富裕層のかたがいる。
特に分かりやすいのは女性。
高級そうなコート、襟まわりにはふわふわのファー。
そういうマダムは、入場無料の報道写真展の会場なんかには、なかなか入ってこないようなんですね。
渋谷の雑踏の路上で冷たくなっていたホームレスのかた。
家族を失った岩手県宮古市の4歳の女の子。
日本橋三越で買い物をするファーのマダム。
再び銀座線に乗り、上野広小路へ向かいました。
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